皆さま、こんにちは。satoie(竹田建設株式会社)の竹田瞳です。
今回は、窓辺につくったベンチのことを書いてみようと思います。

見学会やイベントをしていると、このベンチに腰かけて話している方たちの表情が、どこかほっとしているように見える瞬間があります。
ダイニングで向かい合って話すよりも、それぞれが思い思いの場所に腰かけて、外を眺めたり何気なく交わす会話のほうが、ずっと自然で力が抜けているように感じます。
座るためだけじゃない、自由な使われ方
小さなお子さんは、ベンチの上に登って遊んだり、ダイニングテーブルより低いベンチを”自分のテーブル”のように使ったりします。

大人が想定していなかった使い方を、子どもはすぐに見つけます。
その自由さが、ベンチの良さでもあるなと感じます。
以前の打ち合わせでは、ベンチに立ったお子さんと、ダイニングチェアに座るお父さんの目線がちょうど合って、「この高さ、いいですね」と言ってくださったことがありました。
少し高い場所から見る景色は、子どもにとってまた違って見えるのかもしれません。
どのお子さんも、ベンチに立つと笑顔になるのが印象的です。
“向き合わない”からこそ生まれる心地よさ
南側の窓辺のベンチ、西側のソファ、北には小上がりの畳スペース。
見晴らしの家では、ぐるっと部屋の周りに腰かける場所をつくっています。

見学やイベントに来られた方からは、「テレビはどこに置くんですか?」とよく尋ねられます。
わが家では、大きなテレビを壁に据え付けるのではなく、持ち運びのできる小さめのテレビを使っています。
テレビを決まった場所に固定しないことで、家事をしながら少しだけテレビを見たり、家族で一緒に見たい時は近くに移動させたり、ひとりでゆったりドラマを楽しむときには自分のくつろげる場所に持っていったりと、場面に合わせて柔軟に使えるのが気に入っています。
テレビに向かって座る形をつくらないことで、家族がそれぞれ好きな場所に腰かけていても、自然と内側を向いて過ごせるようにしています。
誰かがテレビに背を向けてしまうこともなく、視界のどこかに家族の姿が入ってきて、それぞれが好きな場所でくつろぎながら過ごせるのが心地よいと感じています。
冬の窓辺で気づいたこと
冬の晴れた日、ベンチに座って日射しを浴びたとき、「窓辺ってこんなに気持ち良かったんだ」と驚きました。
以前の家は寒くて、冬に窓辺に近づくことはほとんどありませんでした。
でも今の家では、窓辺でもひんやりしないので、太陽のあたたかさをそのまま感じられます。
ベンチに座ると目線の高さが変わって、見える景色も少し変わります。
立っている時よりも、空や山並みが広く感じられて、景色をゆっくりと愉しめる場所になります。
窓辺が“寒いから避ける場所”ではなく、季節を感じながらくつろげる場所になったことが、とても嬉しい変化でした。
暮らしの中で感じる“居心地”
見学に来て下さった方が、気づけば長い時間ベンチや畳スペースがくつろいでいることがあります。

「なんだか落ち着きますね」と言って下さる方も多く、腰かける場所がいくつもあることで、それぞれが好きな姿勢で過ごせるのが居心地の良さにつながっているのかなと思います。
家の中に決まった座り方があるのではなく、その時の気分で選べる場所があることが、この家らしい過ごし方をつくっているのかもしれません。
家づくりを考えている方にとって、こうした“居場所のつくり方”がどこかで参考になれば嬉しいです。
また次回も読んでいただけたらと思います。