皆さま、こんにちは。satoie(竹田建設株式会社)の竹田亜沙美です。
今日は家づくりに関するお話を少ししたいと思います。
新築やリフォームのご相談時に、「どんな暮らしがしたいですか?」とお尋ねすると、
多くの方が「快適に暮らしたい」とお答えになります。
皆さん、暮らしの中にある「快適さ」について、どのようなことを思い浮かべますか?
暮らしの中にある「快適さ」とは…
朝、窓から差し込む光を心地よく感じること。
使い勝手の良いキッチンで、お気に入りの器を手にとること。
肌に触れる空気が優しく、季節の変化に喜びを感じること。
一言で「快適」と言っても、そこに込められた想いは様々で、一人ひとり異なるのかもしれません。

しかし、私たちが家づくりと向き合う中で考えている「快適さ」とは、
「心と身体が無理をしないストレスのない環境」があってこそ、「営みの中で感じられる心地よさ」として、日々暮らしの中で育まれていくものだと考えています。
今日は、その心地よい暮らしの土台となる「ストレスのない環境」について、ゆっくりと紐解き、私たちの想いをお伝えしたいと思います。
ストレスを取り除く「住宅性能」
日々の暮らしの中で私たちが感じるストレスには、自分で気づきやすいものだけでなく、無意識のうちに体や心に蓄積していくものがあります。
一つは、冬場の足元の底冷えや夏の重たい湿気、部屋ごとの寒暖差といった「身体的なストレス」。
もう一つは、「大きな地震が来たらどうしよう」「きれいでお気に入りだけど汚してしまわないかな」という、「精神的なストレス」です。
どれほどお気に入りのインテリアに囲まれていても、ふと寒さに身を縮めたり、将来への心配がよぎったりしては、心から身体を休め、くつろぐことはできません。
この二つのストレスを取り除き、何気ない日常を穏やかに支えてくれているのが、目に見えない【住宅性能】です。

数値だけでは測れない?
近年、家づくりにおいて「高気密・高断熱」や「高い耐震性」といった言葉をよく耳にするようになりました。
これらは住まい手の心と身体の安心・安全を守る上で、間違いなく欠かせない、とても大切なことです。
また、これらの性能は基準があったり、測定ができることから、数値化できます。
比較しやすく、優れているかどうかも理解しやすい内容です。
けれど、これらの性能だけを高めれば、「ストレスのない環境」が完成するか?と問われると、私は「十分ではない」と答えます。
そもそも住宅の性能は、断熱、気密、耐震、それ以外にもたくさんあります。
例えば、私たちの身体を包む室内の環境に目を向けても
「断熱、気密」以外にも「換気、通風、採光、防音、遮音」といった性能があります。
安心・安全が長く続く暮らしという点で考えると
「耐震」以外にも「防犯、メンテナンス、耐久」といった性能があります。
また、それらの性能はお互いに作用し合っています。
バランスよく整え、設計する
例えば、太陽の光や心地よい風を部屋の奥まで届ける開放的な空間(採光・通風)は、高い断熱と気密があって初めて「寒さ」というストレスのない心地よい居場所となります。
キッチンから子どもたちの動きを見守れる伸びやかな空間(見守り動線・開放感)は、強い構造(耐震性)に守られていて初めて、「万が一の災害や地震への不安」というストレスを感じることなく、家族全員が心からくつろげる場所となります。

このように、特定の性能だけを高めることが大切なのではなく、作用し合う性能を理解し、全体のバランスを整えることが大切だと考えています。
その上で、ストレスの原因となりそうな要素を、いかに取り除くことができるか。
日々の動きや変化に寄り添った「動線や可変性」
住む人の心と身体に自然と馴染む「デザインや情緒性」
どれか一つだけを重要視するのではなく、あらゆる要素がやさしく調和するように設計してこそ、本当の意味で「住宅性能」に優れた家と言えるのではないでしょうか。
satoieが考える住宅設計と性能
私たちにとって、住まいを設計するということは、単に高いスペックの材料を集めることでも、数値を競うことでもありません。
そこに住む人たちが、これから重ねていく「かけがえのない時間」と「日々の小さな幸せ」をそっと包み込むための「大きな器」を共につくり育むことだと考えています。
時を重ねるほどに愛着が深まり、ふとした瞬間に「あぁ、やっぱり我が家が一番いい」と心から感じていただけるように。
目に見える佇まいの美しさも、目に見えない構造の強さも、すべては住む人が無理をせず、自分らしくいられる毎日を過ごすためにあります。
断熱や耐震はもちろん、光や風、静けさや将来への安心…
住まいを支える全ての住宅性能がバランスよく調和することで、「ストレスを感じない環境」が完成します。
日々の暮らしにゆとりが生まれ、ふとした日常の中に本当の豊かさを感じられる。
そんな住まいが地域に増えるよう、これからも一つひとつの家づくりと丁寧に向き合っていきたいと考えています。