皆さま、こんにちは。satoie(竹田建設株式会社)の竹田亜沙美です。
すっかり秋らしい気候になり、朝晩は心地よい風が吹く季節になりましたね。
とはいえ、日中はまだまだ暑い日も多く、なかなか衣替えが完了しません(笑)
今日は、新しく建築がスタートした「早島町の家」について、私たちがどのような想いを込めて設計を行ったのか、そのストーリーをお話ししたいと思います。
今回、私たちが建築させていただくのは、25坪というコンパクトなサイズの中に、暮らしやすさをぎゅっと詰め込んだ平屋のお家です。
これから来年春の完成に向け、お家が少しずつ形になっていく前に、まずはこのプランにたどり着いた理由をお伝えさせてください。
敷地の声に耳を傾ける設計
今回の建築地は、閑静な住宅街の一角にあります。
交通のアクセスが良い便利な場所でありながら、豊かな自然や静けさも感じられるとても恵まれた立地です。
初めてこの敷地に立ったとき、私の目にとまったのは「北西の景色」でした。
北側が道路に面している敷地なのですが、実は道路から建築地に向けて、約1メートルほど、一段高くなっているという特徴があります。

高低差が生んだ北西の景色
この「一段高い」という高低差のおかげで、道路を歩く人からの視線が自然と遮られ、平屋でありながらも北西の街路樹に向けて、すーっと心地よく視線が抜けていくのを感じました。
一般的に、住宅の「性能」だけを最優先に考えれば、冬に冷たい風が当たる北側の窓(開口)や西日の厳しい西側の窓(開口)はできるだけ小さくするべきだ、と考える人もいるかもしれません。
しかしながら、この方角に十分な開口を設けず閉ざしてしまう方がもったいない、と思いました。
それは、その土地が持つ「心地良いと感じられる要素」は素直に五感で愉しめるように設計する方が、豊かな暮らしが実現すると考えているからです。
これはsatoieらしさであり、私たちが家づくりで大切にしている部分です。
道路に面した手前のスペースは駐車場になるのですが、そこもただのコンクリートの空間にするのではなく、小さな庭のような優しさを残しました。地域との調和を大切にしながら、街の一部として溶け込むような「この家の顔」を丁寧にデザインしています。
中と外を繋ぐ、25坪の平屋のゆとり
今回の住まいは、ゆったりとした敷地に25坪というコンパクトな平屋です。
坪数だけを見れば「少し小さめかな?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
この恵まれた敷地の個性を読み解き、ここで暮らすご家族が日々心地よく過ごせるように、最適なバランスで設計した結果、この25坪の平屋という形になりました。

暮らしにそっと寄り添う、最適な性能のバランス
もちろん、北側や西側に設けた窓からの景色を、寒さや暑さを気にせず心から愉しんでいただくためには、確かな住宅性能が欠かせません。
私たちが考える家づくりにおける設計とは、ただ高いスペックの数値を競うことではなく、これからの暮らしに合わせて、一番心地よい「全体のバランス」を整えることです。
今回の住まいでも、全体のバランスを丁寧に見つめ直しながら、住環境への細かな配慮もしっかりと行い、日々のストレスを感じない環境を設計しています。
そして、数値をただ追い求めるのではないからこそ、お家を包む「素材」にはとことんこだわって、私たちが本当に信頼できるものを採用していただきました。
それは、南側に設けた大きな窓からつながる、プライベートな庭との関係も同じです。
敷地の広さを活かして、南側には周囲からの視線を気にせず過ごせるプライベートな庭をしっかりと設け、室内と外の庭をセットで設計しています。
庭も建物と一体となって設計することで、そこでの暮らしも自然と中と外が繋がっていきます。
25坪というコンパクトさの中に、狭さをまったく感じさせない、伸びやかな開放感が生まれます。
毎日触れる本物の素材の良さを肌で感じたり、年月が経つほどに愛着が深まる経年変化を愉しんだり。
そんなご家族の未来の営みを想像しながら、じっくりと時間をかけて図面に向き合いました。
この敷地だからこそ生まれた、中と外が心地よくつながる平屋の暮らし。
これから少しずつ現場で形になっていく様子を、現場の空気感と一緒にお伝えしていきますので、どうぞ楽しみにしてください。
